海外在住者のための日本語レッスン 優心オンライン

レッスン日記

決まった文型の会話になってしまうんです

ー海外でお子さんを育てていらっしゃるお母様のつぶやきからー

 国外でお子さんを育てていらっしゃるお母様方から、幾度となく

「 私としか日本語を話す機会がないんです!」

「家で、お決まりの表現で話すことが多くなってしまった。 」

「日本語で話しかけているのに、英語(お住まいの国の主言語 )で返事を返される。」

などのせつないつぶやきをうかがうことがあります。

 私も外国で娘二人(二人とも大学を卒業して就職活動中!)を現地校に通わせ、日本語とは接点の無い環境で

子育てをした母親の1人です。唯一の接点と言えば、母親である私との会話。その会話も決まりきった文型で、

会話自体に「 進歩」が見られない状態でした。

 子どもたちが小さかった頃は、無我夢中で子育てをしていましたので、日本語に全く進歩が見られないことな

どに気にとめることもありませんでした。が、現在は「 あのとき、優心オンラインがあったらよかったのに…」

と悔しく、残念に思っています。

 ここで申し上げたいのは、特に「会話・表現」という分野は、小さい頃から、家族の構成員以外の人的環境を

も通して培われる必要があるということです。家族間でのみ会話をしていると、暗黙の会話のパターンが出来上

がってしまい、お子さんが正確に言えなくても、あるいは文が完結していなくても、家族は「 理解できてしま

う」構図が出来上がってしまいます。ひいてはその状態がお子さんの「 伝えたい」「分かってもらおう 」とう意

欲をも減退させてしまうことにつながるおそれがあります。

シンガポール在住のRさんの例

レッスン開始当初は、講師に伝えたいことが頭にたくさんありながら、それをどのように伝えればよいのかわか

らない様子でした。すぐにお母様を呼んで、なんと言えばよいのかサポートを求めたり、ジェスチャーで伝えよ

うとしたり、「 じゃ、いいや。なんでもない。」と諦めてしまったり…。家族間では通じる言い回しが、講師には

通用せず、そのジレンマに陥っている様子でした。ーところが、レッスン開始から現在8ヶ月ほど経った今、先

週、「自分の好きなものを説明する課題 」で、「ねこがだいすき。どうしてかというとね、ふわふわで、あたたか

くて、かわいいにおいがするから! 」と嬉しそうに答えてくれました。その後、5分ちかく、猫について一緒に

お話をしました。勿論、今でも語彙を頭の中で探って話している状態ではありますが、家族以外の人と「 言葉の

キャッチボール」ができることを経験し、それが日本語を話すことへのさらなる興味につながっていくことを皆

様にも実感していただけたら嬉しいです。( 東)