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レッスン日記

まちがいさがし

レッスンで必ず「まちがいさがし 」を「 休み時間」と称して取り組むようにしています。

「 まちがいさがし」というと、2つの絵を比較することにより、観察力・集中力を、あるいは相違を自分で見つ

けることによる達成感が育まれるゲームであると認識されていらっしゃる方が多いかと思います。

 レッスン内では、上記のような目的も加味しつつ、「 日本語学習」の最適な教材として、日々、嬉々としなが

らお子さん方とこの「まちがいさがし 」に取り組んでいます。

 単に2つの絵の「 相違」 を見つけるのではなく、「 『 口頭』で2つの絵の違っているところを言う 」ことがル

ールです。

 例えば、「くまの頭の上の帽子の有無 」を講師に伝える場合…

 日本語レッスンに参加したばかりのお子さんで、ある程度の語彙力を持っているお子さんの多くは、「 くま…」

と相違のある箇所を単語で答えることが多いです。

 そのうちに、

「 くま、ぼうし」

「くまの頭のぼうし 」

「くまの頭にぼうしがある」

「 こっちのくまの頭にぼうしがある」

「右のくまのあたまにぼうしがある 。だけど左のくまにはないよ。」

と徐々に、しかし確実に表現の幅が広がっていきます。もちろん、これには、その時その時のお子さんの力を正

確に把握し、適切な声掛けができる講師の存在が不可欠であることは言うまでもありません。

 さて、時々、何ヶ月も前に取り組んだ「まちがいさがし 」のプリントを、もう一度引っ張り出して、お子さん

に再度取り組んでいただくことがあります。その取り組みを通して、相違を単語でたどたどしく答えていた状態

から、どんなに成長したかをお子さんご自身に知っていただき、その成長を一緒に喜ぶ機会を大切にしていま

す。

 ここで、インドネシア在住のMさんのケースをご紹介したいと思います。

 文字の読み書きは定着しているのですが、日本語のアウトプットを躊躇してしまう傾向があるお嬢さん。こち

らが何を質問しても、「はい 」「いいえ 」の二択の返答。彼女も当初は、「 まちがいさがし」の解答を単語で答え

ていました。が現在では…

「くまの頭のぼうしが違うと思います。 」

「 どっちのくま?」

「 右のくまです。右のくまはぼうしをかぶってる。でも左のくまは…」

「 何色のぼうし?」

「 むらさきのぼうしです。」

と自信をもって楽しそうに答えてくれるようになりました。ひいては、学校のこと、好きな食べ物のこと、友達

のことなど、自分が知っている語彙をたぐりながら頑張って話しています。

 日本語のアウトプットを躊躇してしまう理由は、間違えることが恥ずかしい、

語彙力が少ない、面倒くさい、話す機会がないなど様々だと思います。

 いずれにせよ、「 話してみよう」と一歩を踏み出してくれたMさんにこれからもずっとエールを送り続けたい

と思います。(東)