レッスン日記
これって何て言うの?
先日のレッスンでの出来事です。
「音沙汰」という言葉の説明をしていました。
例文は、「音沙汰が絶えて、久しいです。」といものでした。
私は、「久しい」という言葉の説明もし、生徒さんは、
「久しぶりと同じ漢字」と気付いてくれました。
そこから、「久しぶり」という言葉の話になり、
前に会ってから、長い時間会えなかったという意味での「久しぶり」という言葉が、
英語では何と言うのか、という話になりました。
「英語では、『I miss you 』かな!」と、生徒さんが教えてくれました。
でも、「『Long time no seeing』も、久しぶりの意味があるけど、長い時間経ったね、で、会えなかった間の会いたかったの気持ちとは違うかな〜」と教えてくれました。
続けて、「だから私は『 I miss you 』の方を使う」と教えてくれました。
私も、生徒さんのその言葉を聞き、
「長い間会えなかったね、だから久しぶりに会えて嬉しい!会えない間寂しかったよ、会いたいと思っていたよ」
という気持ちが、「I miss you 」のフレーズには含まれているなと感じました。
わざわざ「長い間」という時間を言わずとも、お互いに長い時間会えなかった事を知っていますし、
だからこそ、会えた時の最初の一言が「 I miss you 」に集約されているなと感じました。
日本語は、「久しぶり〜!」の言い方(抑揚や声の大きさみたいなもの、身振り手振り)で、
「長い間会えずにいたけど元気にしてた?会いたかったよ!」
という気持ちを伝えられるように思います。
決して、「あなたに会いたかった」とストレートに思いを伝えずとも、「久しぶり〜!!(会いたかったよー!)」の中に思いが含まれている気がしますが、いかがでしょうか??
今回、生徒さんと話していて(生徒さんは英語圏に住まわれています)、完全に対訳できる言葉があれば、
「久しぶり」のように、少し言葉は違うけど、
シチュエーションで「久しぶり」に近くなる言葉があるよね、
ということで、この話は着地しました。
先日、同時通訳者の田中慶子さんが、自身の新刊のお話をされている時に、
「『I need my space 』は、使う場面や相手を考えないといけない」ということを話されていて、
英語が話せない私は、その意味を理解していませんでした。
英語だけを見ると、「自分のスペースを欲しているのかな?」とだけの解釈でいましたが、
「私のことを放っておいてよ!」という意味があると知りました。
完全に対訳かと言われれば少し違う気もしますが、
よくよく文脈を考えると納得です。
「I need my space」の文の中には、否定の表現、命令や禁止の表現が含まれていません。
しかし、ここには「私」の「構って欲しくない、他者と距離をとりたい」という強い意思があります。
それなのに、誰かを傷つけるような表現が一切含まれていないところが、言い回しとして素敵だなと感じました。
田中慶子さんのお話によると、言葉には必ずしも訳があるのではなく、その時そのシチュエーションで、言葉を選んで通訳するというようなお話でした。
日本語を教えていると、「この言葉は、他の言語では何と表現するのだろう」と感じることが多々あります。
ですから、生徒さんとレッスンをしていて、度々「これは英語で何て言うの?」と聞いてしまいます。
生徒さんの言葉を聞いて、
「これは英語の方がいいな。これは日本語の方がいいな。」と、それぞれの言語の良さを感じます。
どちらが良い、どちらが悪い、ということは決してありません。
全ての言葉を日本語で表現する必要はなく、
むしろ、今回の話を通して、「日本語で表現しきれないからこそ良い」とさえ感じています。
生徒さんの住む現地の言葉や、自分の表現したい「思い」に合っている言葉で伝えることが一番なので、
日本語でも何語でも構いません。
大事なことは、「自分の思いを自分の言葉にする」ことです。
しかし、自分の思いを言葉にするには、
思いを表現できるだけの語彙が必要です。
言葉は自分の思考を作ってくれます。
ですから、色んな年代の人と話すことも大事です。
テレビやインターネットからの言葉も大事です。
もちろん、ゲームや、本を読むことも大事です。
言葉は、インプットしたらアウトプットすることで定着します。
是非、レッスンの中で先生と沢山沢山お話してみましょう!
お父さんやお母さん、お友達や日本の家族とも、
話したり手紙を書いたりしてみましょう!!
上手く伝えようとしなくて大丈夫です。
日本語で言えなくても構いません。
日本語じゃなくても構いません。
絵文字や顔文字も、立派な言葉です。
自分の思いを外に出すことで、誰かとコミュニケーションをとることでさらに言葉が増えていきますよ!
西本
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